【養護教諭】複数配置のメリット・デメリット。体験談。

こんにちは。
元養護教諭のゆまとです。
3年間の複数配置経験があります。
※2023年4月更新しました。
養護教諭とは学校にいる保健室の先生のことです。
保健室の先生は学校に1人or2人います。
2人いる事を複数配置と呼んでいます。
複数配置の学校は、子どもの数が多い学校です。
例えば、小学校だと851人以上、中学校だと801人以上です。
養護教諭の複数配置って実際どうなの?!
と気になる人に向けてメリット、デメリットをお伝えします!
小学校で3年間複数配置を経験しました。1000人を超えるマンモス校での体験談です。
複数配置のメリット
すぐに相談できる
私は当時、初任者だったので、初めて養護教諭になった学校が養護教諭の複数配置校でした。
相手の養護教諭は、大ベテランの方でした。

初任の養護教諭って4月不安すぎますよね。
初任者ということもあり、当然何も分かりません。
そんな中、4月がスタートします。誰も待ってはくれません。
しかし、もう1人養護教諭がいたおかげで、分からないことはすぐ聞いて教えてもらうことができました。
けがの手当てや子どもの対応・・・・困ることが出できます。
そんな時にすぐ聞くことができる環境。
こんなに心強いことはありません!
1人だと同じ養護教諭に質問したくても、他校に電話で聞いたりメールしなければなりません。
聞いている時間はない!ことがたくさんあります。
私はとてもありがたかったのですが、当時のもう一人の養護教諭は大変だったかもしれません。
普段の仕事だけでも大変なのに、私の指導も必要…。
仕事を分担できる
複数配置校は子どもの数が多いので、養護教諭の事務仕事がたくさんあります。
たくさんの事務仕事を分担できるのでとても助かります。

単数配置は本当に大変です。
私は、保健だより作成とスポーツ振興センターの手続きを隔月で交代して分担していました。
他に、修学旅行とキャンプの引率を交代で担当していました。
私の地域では、宿泊行事に養護教諭も必ず引率するので毎年行くことになります。
宿泊行事は、気を張る仕事なので2つから1に減ることは精神的にありがたかったです。
細かい仕事は、その時々で分担したり一緒にやったりしていました。
私にもできる、掲示物の作成やプリント類の印刷は率先してやっていました。
この分担は決まりではなく、私の学校がたまたまそうだっただけです。他の分担の方法もたくさんあると思います。
保健室を不在にしなくて済む
複数配置だと、1人は保健室に残ることが可能です。
養護教諭の仕事は、保健室だけではないので不在になることもあります。
- 職員室へ戻りたい時
- 校内を回りたい時
- 授業に出ている時
- 病院引率している時
- 健康診断の時
- 宿泊学習に引率している時
- トイレに行きたい時(これ大事)
保健室が不在になる時に限って、けがした子がいたり、体調が悪い子が来ていたりして呼び出しがあります。

さっきまで誰もいなかったのに!と思うことも多々あります。笑
しかし、養護教諭が2人いると保健室を不在にする時間帯が減るので、学校にとっても安心です。
安心感につながる
すぐに相談できることとも重なりますが、確認できることが多いので養護教諭お互いにとって安心できます。
学校も養護教諭が2人いることで、保健室が閉鎖しない(不在にならない)ので安心されます。

学校にとっても養護教諭が複数いると安心ですよね。
養護教諭が不在時でも、学校は救急対応ができるように体制づくりをしてあるという前提での話です。
複数子どもが来室した時も、それぞれで対応してあげることができるので、子どもの安心にもつながっていました。
複数配置のデメリット
相方の養護教諭と合わない
保健室という狭い空間で常に2人で仕事をします。
同じ立場の人が2人いれば時にはぶつかる事もあります。
私は、相手の先生が年上でありベテランの方でした。
ぶつかる事はなかったのですが、とても緊張感があり、気を張り続けていました。
相手の先生からすれば、何も分からない新任養護教諭が異動してきて、教えながら膨大な仕事をするのはしんどかったかもしれません。
相手の方と性格が合わなかったり、仕事の進め方の価値観が合わなかったりするとつらいです。

あと、退勤したい時に先に帰りにくかったです。
保健室経営がやりにくい
毎年保健室は、保健室経営計画というものを立てます。
養護教諭が、自分の学校の子どもたちの体や心の健康課題を把握し、課題解決に向けて保健室を運営していくということです。
課題のとらえ方や価値観が違うと、自分が理想とする保健室経営はやりにくいです。

価値観が違うとつらすぎますよね…。
私は、経験がなく複数配置になったので、先輩から学びながら保健室経営をしていくことができたので、その辺りは悩まずに済みました。
担任から頼られる
メリットでもあるのですが、養護教諭が2人いることで、学校の保健関係の仕事は養護教諭に任せっきりになりがちでした。
線引きをするのが難しいのですが、ここまで養護教諭がやるのか?!とモヤっとすることがありました。
仕事量が膨大
複数配置は、大規模校です。
大規模校ということは、単純に仕事量が膨大です。
分担できたとしても、「健康診断結果を1000人分出す」とか規模が大きいので仕事が終わりませんでした。
身体測定やるにも全部で40学級とかあると、全然終わりません…。
健康診断の時期は、本当に激務でした。
閉鎖的な空間で2人っきりはきつい
日頃過ごすのは、保健室です。
保健室はあまり広くないので、割と狭い空間に2人で仕事することになります。
関係がうまくいっていても、常に2人でいることにしんどさを感じることがあります。
関係がうまくいっていないとしたら、とてもつらい空間になりますよね。

うまくいっていない時期があり、ストレスを感じることがありました。
複数配置のつらさは周囲に理解されにくい
他の教員からは、養護教諭が2人いていいね!助かる!という声が多くありました。
また、新任や経験が浅い養護教諭は、周囲から「現場で学べる先輩が近くにいていいね」と言われます。
そのように言われると、「実は関係に悩んでいて…」と言いづらく、周りからみても関係がうまくいっていると思われているんだなと感じました。

大変だよね…なんて言われたことありませんでした。
周囲に、複数配置の大変さが伝わらないことが、実はつらかったりもしました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
学校で1人しかいない養護教諭が多い中で、同じ立場の養護教諭と同じ空間で働けることは貴重な経験です。
人間関係は、難しいですね。
ある程度、割り切る気持ちが大切なのですが、それが難しい。
もし、複数配置がつらい時は、校内の信頼できる同僚か管理職に相談してみましょう。
案外、周りから保健室の様子が分かっていないことが多いです。
声に出して、知ってもらいましょう!
異動を選択するのもありだと思います。
今後は、複数配置のデメリットが減るような体制になってくれると嬉しいなと思います。
難しいですかね・・・・。
▼複数配置については、こちらも参考にどうぞ。



どなたかの参考になった嬉しいです。
読んでいただき、ありがとうございました♡